やはり光源は水槽の上にある・・・
文化祭に向けて少しずつ 準備を始めようかなという具合。就活ももちろんやってますよ! ぷんぷん!
今日一日で いしいしんじの「ある一日」という小説? エッセイ? を読んだ。やはり彼の作品はいい。言葉づかいと着眼点と、彼の残してきた足跡、そういったすべてのものがより合わさって今回この世に「おりてきた」。この「おりてくる」っていう表現がいい。奥さんが初産でね。うすうす気づいていたけど一度流れたようで、今回の出産もたいへんだったってかいてあった。
焼いたまつたけの匂いと、出汁の海に泳いだはもの味と、チリの落盤事故からの生還劇と。
生まれてくるのはこんなに大変なんだって思った。
わたしはするっと生まれたんだっけ? 促進剤的なものを打たれて生まれたってのと あたしよりさきにう●こが生まれたってくらいは知ってる。自分の世の中デビューを知っておくのも楽しいかもね。
さいごの奥さんの書いた「バースプラン」っていうのが、またよかった。
初版は今年の二月で、書店員さんに「今日刊行されたはずなんですけどどこにありますか、あるのはわかってるんです」と詰め寄って手に入れた本だったんだけど、ずっと手に取ることはなくて、でも今日ぱっと開いて電車の中で読み始めたら、出産予定日は10月の半ば。季節がひとめぐりしておいかけてきた。いしいしんじの作品には奇跡が詰め込まれてるから、ひとつくらい私のところにも転がり落ちてきたって不思議はない。よね。
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